シンチレータの 工業用途(セキュリティー、検査ほか)への展開
東芝マテリアルでは増感紙、無機ELパネルなど、医療分野、表示素子のバックライトなどで使用される光材料応用製品を商品化しています。これら光材料の一つにシンチレータがあります。シンチレータはX線を光に換える機能をもつ部品であり、東芝マテリアルではGOS(Gd2O2S:Pr)シンチレータを開発、商品化しています。従来、シンチレータにはCWO(CdWO4)が使用されてきましたが、有害なカドミウム(Cd)を含んでおり、環境側面から代替化が望まれていました。開発したGOSは環境面のみならず、光学特性でも高感度、短残光、耐放射線損傷に優れており、医療用途ではX線CT装置の高速スキャン、画像の高繊細化、患者への被曝低減に貢献しています。
東芝マテリアルではこれまで医療用途で培った材料設計技術ならびに光学特性を重視し確立したプロセス設計技術をベースに、工業用非破壊検査分野への拡大を進めています。具体的には、今後重要性が増大すると推測される空港や港湾での危険物持込、密輸、不正入国などを水際で防ぐX線貨物検査装置、あるいは食品内の異物混入を検出する装置、各種複雑形態の構造物内の欠陥検査装置などへの応用拡大を促進しています。
弊社シンチレータを用いることにより、高分解能な放射線検出器設計、スキャン時間短縮による荷物検査処理量UP、X線管球の長寿命化、また散乱X線用の遮蔽材低減による装置小型化などを実現いたします。シンチレータによる検出の具体例を図1,2に示しますが、荷物内の透視(図1)、測定物の断層写真を撮影することができ(図2)、測定物が移動しながらでも、それぞれ2次元、3次元の鮮明な画像を得ることが可能となります。
従来のCdWO4シンチレータでは放射線検出部の設計、装置開発に限界・制限があります。また、環境面でも有害物質(Cd)を含有しないシンチレータの出現が望まれています。
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開発したシンチレータは有害なカドミウム(Cd)を含まず、また機械加工(切断・研磨)しやすい材料で、かつ高感度、短残光などの優れた光学特性をもちます。従って、非破壊検査装置で要求されている高分解能に対応したシンチレータとして適しています。
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